経営評価委員会開催状況平成23年度
平成23年度 第1回(平成23年7月15日(金))
1. 理事長挨拶
この度の東日本大震災では、地震と津波により尊い命が失われたことに深い哀悼の意を表し、私ども国保連合会としても被災者の方が医療保険や介護保険等を利用された際の審査支払を的確に行う事により医療・介護の円滑な運営に適宜対応したい。また、国政等の動向に注意を払いつつ新しい事態が生じた場合は、的確に対応できるように努めていく。委員の皆様からのご意見を真摯に受け止め組織に還元していきたいとの挨拶を行った。
2. 議事
- ①平成22年度における本会経営計画の実績報告・内部評価について
平成22年度における経営計画の執行状況について、実施主管部長から報告後、委員から説明内容に対する質問があった他、貴重なご意見等をいただいた。
- ②平成22年度決算について
出納室から平成22年度の決算報告を行った。
3. 委員からの主要意見
- ①計画№8「事業継続マネジメントの構築」について、東日本大震災時の連合会が保有しているシステム等の損害、また節電対策について伺いたい。
- ②計画№2「再審査容認点数率(連合会責任分)の縮減」に関連して審査事務共助指導課への再審査情報の提供件数と再審査情報を活用し結果に結びついた件数の分析結果を伺いたい。また、具体的にどのような事例があるのか。
- ③計画№4-2-3「保険者が指定する情報等の抽出及び資料提供」について保険者からどのような資料の要望があったのか。その他に、その資料を連合会で何か活用されているか。
4. 質問に対する回答
- ①震災当日の夕方から夜に帰宅できる職員もいたが、半数の職員は連合会に泊まることとなった。システムに支障はなく、また、電力の使用制限については、本会館ではエレベータ稼働数を半減、共有スペースの照明・空調をおとす等の対策を講じており、本会独自に夏期の節電実行計画を定め、空調・照明・OA機器その他の機器に係る節電に取り組んでいる。
- ②原審査で査定に結びついた件数が少ないことについて分析すると再審査情報を活用するのに原審査から2、3ヶ月後となるためすでに保険医療機関で誤りを訂正している場合や同様の再審査事例の請求がない場合等があるなど判明した。また、具体的な事例は1回の採血でA検査とB検査を同一月に行った場合、A検査しか算定できないというような症例がある。
- ③作成している資料は、保険者における不適正事業所の発見、絞り込みを支援するものである。また、本会での活用は、主に活動状況の分析・調査、例えば、サービス種類ごとに東京都平均との乖離状況の確認等を行っている。
平成23年度 第2回(平成23年12月16日(金))
1. 理事長挨拶
社会保障・税一体改革成案や新たな高齢者医療制度のあり方の道筋が不透明な中、衆議院決算行政監視委員会において審査支払機関のあり方について議論されるなど、本会に課せられた責務は非常に大きいと認識しており、引き続き社会的にも期待に応えられるよう組織作りを行っていきたい。評価委員に対し、経営計画の執行状況等について、忌憚のないご意見・ご助言をお願いしたいとの挨拶を行った。
2. 議事
- ①平成23年度上半期(4月~9月)における経営計画の執行状況及び内部評価について
平成23年度上半期における経営計画の執行状況及び内部評価について、実施主管部長から報告後、委員から説明内容に対する質問があったほか、貴重なご意見等をいただいた。
3. 委員からの主要意見
- ①今月8日に行われた衆議院決算行政監視委員会において、統合に向けた検討を速やかに進めるべきであるという決議があったところだが、国保連合会と支払基金の審査部門のみを統合した場合、どのような問題点があると考えているか。さらに、もう一歩踏みこんで、国保連合会が支払基金と組織の統合をするということになれば、どのようなことが考えられるか。
- ②計画№11の関連だが、国保中央会の国保総合システムと各連合会が持っている独自システム、支払基金が持っているシステムは、重なる部分が多々あると思うが、情報が共有化されていない部分がある。国保総合システムと外付システムが一つのシステムとして統合し機能するのはいつ頃か。また、基金のシステムと合体・分離するという話が出てくると思うが、業務そのものが多方面に亘って膨大であるという中で、システムが成熟するにはどのくらいかかるか。
- ③計画№1「原審査査定率の向上」について、審査は単に悪いものを見つけるという趣旨だけではなく、医療機関に適正な請求を行う様に誘導する視点もあると思う。また、再審査の状況も参考にしなければならない。しかし、目標と実績の乖離が大きくなることは良いことではない。やるべきことが出来ていないのではという風に見えてくる。「×」の評価をしたから終わりではなく、従来の延長線の努力だけでは難しいので、従来の手法にこだわらず、今後、実績を上げるための方策はあるか。また、次期経営計画に原審査査定率の目標も挙がってくると思うが、レセプト請求の適正化という目的は達成されているか、再審査容認率の縮減のような顧客満足度を計る指標や、努力の成果が計画の達成率に具体的に見える様な計画目標を考えていただければと思う。先程の説明以外に計画を達成させるための考えがあれば聞かせて欲しい。
4. 質問に対する回答
- ①審査部門を統合すると審査基準のばらつきは解消される。一方、審査だけをどちらかでやって後は各々で処理するようになると、レセプトの資格・審査など事務処理に不都合が生じる恐れがある。医療費の削減だけで、統合するというのはちょっと乱暴で、支払基金と国保連合会の手数料の単価差に注視して欲しい。査定率の高い支払基金に持っていく方が医療費は削減できるが、手数料はかなり高い。国保の保険者が支払基金に委託した場合を試算すると、手数料が医療費の削減を上回った。
組織統合した場合、審査基準が統一される、間接部門が合理化されてコストが削減されるなど考えられるが、支払基金側に統合した場合、審査支払事務以外に保険者の受託事務など多種多様な仕事ができないとすると、結果的に組織統合できない。2つの組織が、存続してしまう可能性があることを考えると、国保連合会側に支払基金の仕事を持ってくれば一つの組織になると考えている。
衆議院決算行政監視委員会の議論を聞いていると、査定率の話ばかり出ており支払基金にやらせれば査定率が上がって、医療費の削減につながる。また、管理部門が減るためコスト削減ができるところしか見ていない。査定率だけではなく、手数料と併せて判断しなければならない。東京都の場合、統合すると保険者の支払は高くなる見込みだ。現在は、審査支払機関の相互乗り入れができる制度になっているので、1つでも2つでも支払基金がやっている団体を受け入れる努力をしなくてはならないと考えている。すぐに、右から左へ行くものではないが努力しなければならないと思っている。
- ②国保総合システムは、国保連合会の業務をこなせる必要最低限の全国統一のシステムとして中央会が開発して各国保連合会へ配布した。外付システムは、国保総合システムで扱えない都道府県毎の特例的なものへの対応のため、作成し、運用しているものである。ルーティン業務の運用だけになれば安定稼動といえるかもしれないが、国民健康保険は非常に制度改正が多く改修を余儀なくされる。そのため、宿命的に改修をしていかなければならず、ご指摘のとおり、費用もかかるため外付システムは必要最低限で作っている。しかし、保険者から利便性、使い勝手という要望が多数上がれば外付システムを作らざるをえない。そのため、回答を今の段階で言うのは難しい。
外付システムは、各県連合会の悩みの種だ。標準システムに入れてしまうと標準システムが、非常に複雑膨大なシステムになってしまうという矛盾が出る。そのため、標準システムのインターフェースを極力公表して、外付システムを作りやすいリリースをして欲しいと中央会へ要求している。支払基金と国保連合会の最大の違いは、連合会はウィンドウズを使っており、基金はユニックスを使っている。
また、今後、後期高齢者医療制度がどうなるかによって、この国保総合システムと後期高齢者のシステムを併せていかないとならないことも将来迫っている。こういった意味で、システム部門の負担が非常に大きいが、なんとか乗り切っていかねばならない。
- ③国保中央会が国保総合システムに審査支援等チェックができる仕組みを増加したので、新たな試みが行える。今後は、機械で抽出して処理するチームと目で見て先生方の指示を聞きながら専門的な知識を有するチームに分けて取り組んでいきたい。機械チェックができるものを拡大し、最大限利用して査定率を上げていきたい。
査定率そのものの問題であるが、支払基金の22年度査定率は、全国平均で0.217%、東京基金で0.244%なので、本会で目標に設定している0.278%は、支払基金をかなりオーバーする設定値になっている。また、構造的な問題で、支払基金は64歳までの医療費の割合が全体の87.8%、国保連の場合は24.1%しかなく、国保連の場合は65歳以上の高齢者が相当数を占めている。高齢者の場合は、医療費の包括が多く、査定することができないものが増えている。これらを勘案すると、今の目標を掲げていて、現実に到達可能な目標かどうか検討が必要ではないかと思っている。次期計画の際は、レセプト内容をもっと勘案した上で考えていきたいと思っている。
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